しょうたいふめいのGeek

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IPAの情報処理技術者試験は終わったのか?(登録セキスペ視点から)

この投稿を見たので登録セキスぺで集合研修経験者として感想を…
一応「終わってない」(ところもあるかも)という内容です。

 

通産省国家試験」の2種から受けたことがある人としては、合否や得点がメールで確認できるとか進歩した面もあるものの、決まった時間に大学の教室とかでマークシートと記述を鉛筆で行う「運営」がいまだに当時と変わってないという点では「終わってる」かもしれない。

ただ、従来の試験は合格したら終わり、2種→基本情報、テクニカルエンジニア→スペシャリストとか名前や範囲が若干変わるものの、そのレベルの試験を取得すれば上のレベルの試験を受けるくらいで、「その人の情報処理知識レベルの目安」ではあるがIT業界なので私の持つ2種が今の基本情報と同じかと言ったら、30年もたってるのでかなり違う。

ただし登録セキスぺ = 情報処理安全確保支援士 は3年に1度の集合研修(と1年に1度のオンライン教材履修)がある点で、他の試験と異なりその時代の知識を続けて習得し続ける必要がある点が異なる。

登録セキスペのオンライン教材はぶっちゃけ「あ~Nxxなんちゃらに外注して適当につくったんだろうな~」という感想でお役所仕事感満載でIT業界人的には「終わってる」といわれても仕方ないかな~と思う。

集合研修も「また教材ベースに講義してペーパー埋めて提出するつまんないやつかな…」と義務感だけで受講したのだが、これはいい意味で裏切られた。

講師は複数いるので開催時期や組み合わせで若干内容が違うとは思うが、講師もIPA系の人ではあるもののIT業界や企業の実情をわかっている方で、内容もさすがに実在企業の過去のセキュリティインシデントベースでケーススタディするわけではないが、類似のインシデントが発生した場合の対策について、グループを組んでどのように対応するかを検討し、講師がインシデント発生企業の役となってロールプレイを交えて発表するような形だった。

受講者も皆同一資格の保有者で、登録セキスペにもなると「学校や会社に取らされたから…」というタイプはほぼおらず、議論も各人の過去の経験や現在の職務に裏付けられたものになるため、非常に有意義だったと思っている。

情報処理技術者試験について、クリエイティブ系やコードを実際書くような職種で作品提出や実技で選考されるなどの場合は「実力」の問題なのでいらないが、就職・転職で履歴書や職務経歴とセットで見られる場合は相変わらず有効だし、SIerを中心に資格手当がでるところもあるので「実利」目的で持つのはアリかと思う。

ただ基本~応用まではともかく、スペシャリスト以降は「丸暗記で資格だけ取ったけど実務はさっぱり」ではペーパードライバーみたいなもので意味がないので、「ネットワークの仕事やってるし自分のレベル確認兼ねてネットワークスペシャリストとるか」みたいな形がよいのかなと思う。