社内SEの仕事と外部ベンダーへの発注の違い
こんなのをみつけたので、社内SEもSIer側もやった立場から感じたことを…
「15億円です」
— 戦略的なビビ(Vivi) (@strategic_vivi) May 9, 2019
お客様「…は?」
「統計ベースで判断して15億円規模のシステムです」
お客様「…」
「弊社に言える事は一つです。その社員だった方を、年収1億円提示して今すぐ呼び戻して下さい」
世の中には、単に社内SEと呼ばれるハイパーエンジニアがいる。
それ評価出来なきゃ辞めるだろ。
この社内SEの人が、その会社にとって引き留める価値のある人材だったということは疑いようはない。その人の退職理由が評価に不満、だったとしたら逃した会社はもったいないことしたとは思う。
SIerとして社外の仕事をやるのと、社内SEとして自社システムを開発するのでは全然求められる要件が違う。その人が辞めて使い続けられないシステムって時点で適切に運用・管理されていないし、まともなベンダーに発注した場合は開発時点でその分の工数などが乗るので、自社開発と外部発注で驚くような差があるのはあたりまえ。
過去SIerに所属していた時、請負ではなく特定派遣で企業内情シスに常駐したことがあり、様々なシステムの構築が必要だが業界全体の不況によりベンダーに発注するだけの予算がない!という現場にいたことがある。
どうしたかというと、サーバーやソフトウェアの調達を含め自社情シスでシステム構築することで、ベンダー発注時に比較して数分の1でなんとかした。(既存ナレッジの充実したシステムの構築のみで、ソフトウェア開発はスクリプトレベルまで)
当初「口を出すとベンダーの言い訳に使われるからベンダーに全部やらせろ」って感じだったのによく決断できたな…とは思った。(プロパーの方に自分である程度できる人がいたとか様々な条件があったので単純にどの会社でもできるわけじゃないが)
まあ発注の代わりに私を常駐させる費用を負担したり、問題発生時のリスクを自社で負ったわけだが、トラブルはベンダー発注時でも起きるし、運用フェーズまで移行して引き継いで常駐を終えて常駐先からの私の評価も高かったので、結果が出てよかったなとは思う。
IT業界は比較的給与水準は高いので、その他業界の社内SEからIT業界に転職した場合は、年収としては上がるケースが多いはず。半面労働時間も長いので時給換算した場合やワークライフバランスを考えたらオススメできるかは別…
詳細がわからないのでなんともいえないが、その人がIT業界に転職して「7k」に絶望したとかなら両者不幸だなと思う。
IT業界から社内SEに転職という逆の立場だったので勢いで書いたが、転職して残業なくなった月の給与明細を見て、
とか思ったりもする今日この頃…